Tableau Server 9.3 新機能 / ディスク容量低下の監視
Tableau 9.3新機能紹介、当エントリでは『Tableau Server』の新機能、『ディスク容量低下の監視』機能についてご紹介したいと思います。
ストレージ容量の監視状態についてのメール通知が可能に
Tablaeu Serverでは、以前のバージョンでも管理者の機能としてストレージ容量を確認する事が出来ました。しかしこちらはユーザーが任意の画面に遷移する事でしか確認が出来ず、閾値を超えたらメッセージ通知するというものではありませんでした。
今回のTableau Server9.3ではその部分が晴れて通知可能な機能として実装された、という形になります。
事前設定
ディスクスペースの監視設定を行う前に、まずはTableau Server側でのSMTPサーバの設定を行う必要があります。今回はAWSのSESをSMTPサーバとする形で試してみる事にします。この部分についてはSMTPサーバとして適用可能なものであればSESに限らずとも問題ありません。
Tableau Server Configurationの[SMTP Setup]タブの右横に『Alerts and Subscriptions』というタブがありますので、これを開きます。今回の9.3からは、ここに新しく『Disk Space Monitoring』という項目が追加されました。
『Send alerts〜』にチェックを入れ、閾値等の設定を行います。今回は検証用として以下の値をそれぞれ設定しました。ディスク空き容量が60%を割ったらWARNING、50%を割ったらCRITICALという内容です。早目に確認を行いたいので、メール配信は1分おきとしました。
ディスク容量低下の監視:実践
今回検証に使ったTableau Serverのディスク構成は以下の形となります。Tableau Server自体はDドライブ配下にインストールしています。
Windows EC2上にTableau Serverを構築した為、テンポラリディスクがZドライブとして用意されています。試してみた結果、こちらのZドライブ及び、Tableau ServerをインストールしていないCドライブについてはチェック対象外となっているようでした。なので、今回の『ドライブ』対象となっているものはDドライブ:100GBとなります。
ディスクスペース消費のための作業としては以下のページを参考に、巨大なファイルを適宜作っていく事にしました。閾値を超えるまではファイルを増やしても特に問題無いが、ある時点で(閾値を)超えたらメールが飛ぶ、その際の進捗を図る手段として利用しています。
まずは10GBファイルを3つ。100GB中30GB程の占有なのでここまでは問題無いです。
PS D:\> fsutil file createnew largefile-ddrive-01 10737418240 ファイル D:\largefile-ddrive-01 が作成されました PS D:\> fsutil file createnew largefile-ddrive-02 10737418240 ファイル D:\largefile-ddrive-02 が作成されました PS D:\> fsutil file createnew largefile-ddrive-03 10737418240 ファイル D:\largefile-ddrive-03 が作成されました PS D:\>
次いで4つめの10GBファイルを作成。
PS D:\> fsutil file createnew largefile-ddrive-04 10737418240 ファイル D:\largefile-ddrive-04 が作成されました
これで、Dドライブ100GBに対し、空きスペースのサイズが60%を割りました。
受信メールを確認してみると、Warningのエラーメールが飛んで来ていました!時刻や空き容量情報等、細かい情報が記載されている様です。
更に10GBファイルを追加。
PS D:\> fsutil file createnew largefile-ddrive-05 10737418240 ファイル D:\largefile-ddrive-05 が作成されました
これで、今度は空きスペースのサイズが50%を割る形に。
受信メールを確認してみると、今度はタイトルがCriticalのエラーメールが飛んで来ていました!
メール通知が確認出来たので、作成した巨大ファイルを削除してみます。すると、以下の様に状態復帰した旨のメールも送られて来ました。エラー通知は良くある感じですが、こういった形で状況復帰した際にも通知してくれるのは嬉しいですね。
まとめ
以上、Tableau Server 9.3の新機能、ディスクスペース監視についてのご紹介でした。AWS環境の場合、CloudWatchメトリクス等で状態を監視し、適宜アラートを送る事も可能ですが、こちらの機能も併せて活用しておくとより便利になりそうですね!こちらからは以上です。